人工内耳の歴史

人工内耳は比較的新しい技術であると聞くが、どれほど新しいものなのだろうか。世界で最初に多チャンネル人工内耳の埋め込み手術が行われたのは1978年らしい…確かに比較的最近の話なのかもしれない、と思いつつ、ふと気付いてしまった…僕の生まれた年と同じ…なんだか複雑な気持ちだ。

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情報保障とは

情報保障という言葉を聞いたことがあるだろうか。日常的に使う言葉の組み合わせなので、何となくイメージしやすい言葉ではある。これは、ハンディキャップ等により、必要な情報を十分に得ることができない人達に対して、代替手段を使うなどして情報を提供することを指す。聞こえない/聞こえづらい人達に対する情報保障とは、音声言語以外の情報を提供することや、音声言語を聞くことをサポートすることである。 “情報保障とは” の続きを読む

子供を保育園に預けたい…けど

子供を保育園に預けるべきか否か、これは目下の悩みだ。最近は待機児童問題もあり、子供が0歳のうちに保育園に預けて、職場復帰という人がかなり多い。いずれにせよ、子供が0歳か1歳の時に保育園に預けて、職場復帰、共働き継続、というのが共働き世帯の一般的な動き方だと思う。

保育園に子供を預ければ、共働きを継続することができる。

耳が聞こえない/聞こえづらい子供の場合も同じようにできるのだろうか? “子供を保育園に預けたい…けど” の続きを読む

病院に頼りたいのはやまやまだが…

通常、難聴の赤ちゃんは、病院で生まれ、病院の新生児聴覚スクリーニングで難聴の疑いありとされ、病院で精密検査を受け、事実上の難聴の確定診断を受ける。その後、病院で様々な検査を受けて、補聴器を装用し、場合によっては人工内耳の話へと進んでいく。右も左もわからない不安な親にとって、(他の専門家等からの情報がない場合)病院の先生や病院にいる専門家の言葉は、ある意味唯一の拠り所でもある。そして、自然に身を任せていれば、病院でひとまず完結する。

でも、本当にこれでいいのだろうか? “病院に頼りたいのはやまやまだが…” の続きを読む

感音性難聴と伝音性難聴

難聴体験では伝音性難聴の40dBの世界を体験したのだが、難聴には感音性難聴と伝音性難聴とがある(両者の混合もある)。最初の頃は、あまりしっかりと理解ができておらず、感音性難聴は「重い、治らない」、伝音性難聴は「感音性難聴ほど重くない、治るかも」位の単純なイメージしかなかった。このイメージ自体はこれで良いのだろうが、音が耳を通して伝達される仕組みを押さえると、より明確な違いが見えてくる。 “感音性難聴と伝音性難聴” の続きを読む

人工内耳について

人工内耳も補聴器と同様に聞こえを良くするものだが、補聴器と決定的に異なるのが、手術が必要ということだ。人工内耳はいくつかのパーツによって成り立つものだが、そのうちの一部(内部アンテナと電極)を頭に埋め込む必要があり、手術や術後のケアが必須となる。

手術を要するものであるため、誰もが望めば使用できるというわけではなく、小児人工内耳適応基準(2014)というものがある。一部ではあるが、いくつか基準を抜粋すると以下のようになる。 “人工内耳について” の続きを読む