人工内耳の手術前にしたこと

人工内耳の手術は決断するまでに随分と時間がかかったが(1年以上は頭の片隅に人工内耳という選択肢を置きながら、色々と調べたり、動いたりしていた)、決断した後は結構なスピードで事が進み(2ヶ月位だったか?)、あれよあれよという間に入院の日が来てしまった。

とはいえ、決断してから入院するまでの間にもやることが結構たくさんあった。

まず、病院や日取りを決める必要がある。

通っている病院にそのままお世話になるというケースが多いのかもしれないが、別にそうしないといけないわけではない。実際に手術をした人やその親御さんのお薦めや、言語聴覚士のお薦めや提携先等、色々な選択基準があるように思う。病院によっては人工内耳のメーカーの選択肢があまりなかったり、親の付き添いに関する方針が違ったり、おそらく色々と違いがあるのだと思う。

日取りは日取りで結構重要だ。もちろん受け入れる病院のベッドの空きや、執刀医のスケジュールがどうなっているかといった点が大いに影響してくるが、それだけではない。共働きの場合、夫婦のどちらがいつどれだけ休めるのか、という問題がある。我が家の場合は、手術日を含めた入院期間を2週間弱、その後、保育園を休んで自宅で安静にしている期間を2週間程度で考えていたので、約4週間は会社を休む段取りを組んでおく必要があった。我が家は夫婦共に比較的フレキシブルに休暇を取得できる環境だったのでなんとかなったが、4週間という期間は結構調整が難しい。祖父母をサポートメンバーとして呼ぶ場合は、祖父母のスケジュールもある。諸々の都合を調整して日取りが決まるので、なかなか大変だ。

手術の日取りが決まれば、後は逆算で手術前の打ち合わせや検査等のスケジュールが決まっていく。

そして、手術日までの間に、人工内耳のメーカーを決める必要がある。

人工内耳とは何ぞや、ということについてはそれなりに調べていたが、実際に手術をするとなるとより細かいところまで知る必要が出てくる。メーカー毎の違いを知るためには、それなりに細かいところまで理解をする必要がある(とはいえ、僕自身、技術的なところを含めて完全に理解することはできなかった…)。細かいところは相当難しいのだが、基本性能はだいたい同じようなので、エイやで決めてもいいじゃない、という考え方もありそうだが…僕にはそれはできなかった。

と、他にも色々あったが、概ねこのような感じでバタバタ日常が過ぎていき、サポートメンバーである祖母が上京し、気づけば明日入院、という段階になっていた。

入院が目前に迫ると、少しずつ緊張してくる。