言葉の多様性と新年の目標

※ 東京在住 DENKAさんより寄稿いただきました。

 2020年、明けましておめでとうございます。

 テレビでは「令和になって初めて迎える正月」というフレーズをよく耳にします。でも「2020年」というのも、結構レアな並びですよね。私事ですが、60歳の還暦で迎えた2020年、節目の年にしたいと思います。

 新しい元号「令和」が発表された昨年4月1日、すぐに「令和」の日本手話の表現が全国手話研修センター・日本手話研究所から発表されました。ところが、この手話表現をあまり目にしないね、という話を最近、何回か耳にしました。上から決められた「言葉=手話」など使いたくない、ということなのか――。そもそも元号を日常会話で使わないからなのか。

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手話通訳について考える

※ 東京在住 DENKAさんより寄稿いただきました。

 先日(11/12)、「イギリスのミュージアムにおける 手話による鑑賞プログラム」をテーマとした講演会に出かけました。手話通訳者が多く、情報保障の先進地とされているイギリスで、長くミュージアムの手話通訳・ガイドを企画・運営している、ジョン・ウィルソン氏の講演でした。

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ラグビーW杯で印象に残った言葉

※ 東京在住 DENKAさんより寄稿いただきました。

「ラグビーは小さいこと。被災地の皆さん、頑張ってくださいよ」

 1013日、ラグビーW杯ベスト8をかけたスコットランドとの激闘を制した試合直後のインタビューで、日本代表FWトンプソンルーク選手が語った言葉に、胸を打たれました。東日本に大きな災禍をもたらした台風19号が列島を襲った直後に行われた試合。開始前には犠牲者を悼む黙とうが捧げられました。

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日本手話と日本語対応手話

※ 東京在住 DENKAさんより寄稿いただきました。

 私は55歳にして手話を習い始めて現在、5年目となります。うち2年間、管理人さんと教室を共にして学びました。

 手話を始めようと思ったのは、「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」というイベント運営にかかわったのがきっかけです。同コンテストは1984年から始まり35年の歴史を持ちます。当時、一般の高校や大学に聴覚障害者が進学するようになり、高校や大学で手話を盛んに勉強するようになった、といいます。手話の習得やサークル活動に取り組む高校生や大学生の活動を奨励し、手話の普及とボランティア活動、福祉教育の推進を図ることを目的に、コンテストが生まれました。1回目から15回目の1998年までは大学生も出場していました。

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「薬指」じゃないの?

※ 新潟在住 元新聞記者さんより寄稿いただきました。

手話の勉強を始めて2年半がたちます。市が主催する入門講座、基礎講座が終わり(といっても主催者の温情に拠るところが大きいのだが)、今は地域の手話サークルを中心に、自宅では検定のためのテキスト、DVDなどを使って少しずつ勉強しています。

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日本初、ろう者の村長

※ 新潟在住 元新聞記者さんより寄稿いただきました。

 先日、息子からメールが来ました。「日本で初めて、唯一のろう者の村長が新潟にいたって、知ってた?」。
 「えっ?もしかして、あの人のことかな」さっそく、押し入れから新聞の切り抜き帳を引っ張り出してきました。新潟県の地方新聞の記者をしていた時に、新聞に掲載された自分の記事をスクラップしていたものです。14年前の記憶が蘇ってきました。  “日本初、ろう者の村長” の続きを読む