活発な子供と人工内耳

人工内耳を着けていて日常生活で何が不便か?親ではなく、子供の不便さ、という観点から考えると、活発な子供の活動の妨げになる、ということかもしれない。

子供は活発だから動き回る。家の外でも走り回る、電車の中でも動き回る、家の中でも走り回る。マンション住まいで夜中に走り回られると、下の階の人に申し訳ないなぁ、と毎回感じてしまうが、子供はそんなことお構いなしだ。でも、これらの活動に関しては、今のところ人工内耳を着けていて不便ということはない。

布団でゴロゴロ寝転がって遊ぶ、クッションで叩き合って遊ぶ…こういう場合は人工内耳が活発な活動の妨げになる。

人工内耳はサウンドプロセッサという小さい丸型の機械を耳の上部後方にくっつける。磁石でくっつく仕組みなので、何かに触れると取れてしまう。だから、ゴロゴロ寝転がったり、何かに触れるような遊びだとサウンドプロセッサが取れてしまう。勢いよく遊びだしても、サウンドプロセッサがすぐに取れるので、なかなか思うように遊べない。周りも、本人もそれを気にしてしまい、遊びに集中できない。

まぁ、このような活発な遊びは小さい時だけだから(たぶん…)、大きくなれば、この手の不便さはさほど感じないのであろうが、少しかわいそうな気もする。

本人はサウンドプロセッサが取れたら、器用に自分で着け直して、再び激しく遊んではいるが…

この点、補聴器とは多少違うかもしれない。

補聴器はしっかりと耳の中にモールドを入れ込んでおり、耳の外側に出ている部分も耳掛け部分で小さいので多少のゴロゴロ活動にも耐えうる。とはいえ、補聴器の場合は、何かに触れるとハウリングが鳴るので、別の意味で気になることは気になる…

大人の場合、耳のあたりがどこかに触れるような運動はほとんど想像できないが(たぶん…)、子供には結構ある。

サウンドプロセッサが取れることにめげず、今のまま活発すぎる状態でいてもらいたいものだ。