障害者手帳について

いろんな聴力検査によって、子供の周波数ごとの聴力がわかってくる。そして、子供の聴力が70dB以上※の場合、障害者手帳の取得が現実的になってくる。聴覚障害の場合は、2級、3級、4級、6級の4つの等級に分かれており(1級、5級はない)、以下のようになっている。

  • 2級
    両耳の聴力レベルが100dB以上のもの
  • 3級
    両耳の聴力レベルが90dB以上のもの
  • 4級
    1.両耳の聴力レベルが80dB以上のもの
    2.両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下のもの
  • 6級
    1.両耳の聴力レベルが70dB以上のもの
    2.一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のもの

※500Hz、1000Hz、2000Hzの聴力をそれぞれ、a、b、cとすると、(a+2b+c)/4で算出される数値を使う。

70dB以上だと障害者手帳が交付されるということになるが、60dBくらいだと会話に支障がないのか、というと全くそうではないらしい。4、50dBでも通常の会話に支障がでると聞く。なのに、70dB以上しか対象にならない。事情があるのだろうが、不思議だ…

医者の診断書とあわせて各自治体の窓口で申請することになる。通常、申請から1、2ヶ月で交付される。

子供が障害者手帳を取得することで受けられるメリットはたくさんある。

まず、税金面では、所得税と住民税の控除を受けることができる。所得税については、3級、4級、6級の場合は27万円、2級の場合は特別障害者控除として40万円(同居の場合は75万円)の控除を受けることができる。住民税については、3級、4級、6級の場合は26万円、2級の場合は特別障害者控除として30万円(同居の場合は53万円)の控除を受けることができる。
※2017年4月27日に確認した内容

所得制限はあるが、各種の手当を受けることもできる。また、交通機関の運賃の割引、美術館や博物館などの公共施設の入場料が無料になることもある。補聴器を購入する際の援助もある。

等級によって異なるが、ざっくり言うと、2級と3級との間には受けられるメリットに差があり、更に、3級と4、6級との間にも受けられるメリットに差がある、というイメージか。

これら以外にもたくさんのメリットがあるが、各自治体毎に異なるものが多いので、詳細は住んでいる自治体のHPや資料等を見るのが良いと思う。