ハワイのフラは手話?

ハワイといえばフラ! と多くの人が連想すると思う。テレビとかでハワイの映像を見ると、だいたいフラが出てくるし、最近はフラを習っている人もたくさんいる。あの優雅でゆったりとした踊りだ。ちなみに、僕の母もフラを習っている(母の踊りが優雅かどうかは別として…)。このフラであるが、手話に似ている。

フラ(hula)は、踊りという意味のハワイ語だ。昔のハワイの人達は文字をもっていなかったので、神話や伝説、歴史や文化といったものを後世に伝えていくために、フラという手段を使っていた。フラは、ステップとハンドモーションを組み合わせて踊るものだが、ここでいう、ハンドモーションがフラの腕、手や指の動きであり、それぞれの動きには意味がある。

日本手話も文字をもたない言語であり、腕、手や指の動きに意味があるから似ている(日本手話の場合、手などだけではなく、眉、顔、肩の動きといった動作も文法的な意味を有している。「言語」という観点から厳密に考えると同じものではない、ということは承知している。念のため…)。

もちろん、日本の手話とは形が違うが、似ているものも結構ある。ホメ(home ※英語のホームと同じ単語だがハワイ語読みすると”ホメ”)=家、ハアヴィ(haawi)=与える といったハンドモーションは日本の手話とほとんど同じ形だ。他にも同じものがあるかもしれない。

僕は、ハワイが好きで、現地で何度もフラを見ているが、フラが手話に似ている、という認識をもって見たことは一度もなかった。フラの手の動きの意味を覚えた上でフラを見ると、また違った感動が得られそうだ。

フラのハンドモーションはハワイ語を手などの動きで表現するものだが、このハワイ語自体、言語としては超少数言語だ。一時は絶滅寸前だったようだが、最近はこの伝統的な固有の言語を復活させようという動きがいろいろなところで起こっているようだ。

ハワイ語の位置付けも、なんとなく日本手話に似ている気がする。